イベントレポート

イベントレポート(2013年)

vol6.
NGO/NPO×電通人-世界の食問題にGood Innovation.-

主催:
電通 総務局社会貢献・環境推進部
日時:
10月15日(月)~25日(金)
場所:
電通エントランスロビー
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世界食料デー前後の10月15日(月)~25日(金)、電通エントランスロビーにて、食料問題の現状や解決に向けた活動を主に電通社員のみなさんに紹介するバナー展示が行われました。「世界食料デー」月間2013呼びかけ団体からも8団体が参加しました。(文責:「世界食料デー」月間2013事務局)

特色を生かしたオリジナルバナーづくり

食料問題に取り組むNGO/NPOや国連機関など11団体と電通社員を「むすぶ」ことで、世界の食料問題の解決に貢献することを目的に実施された今回の企画。展示が始まる約1ヵ月前から、電通のデザイナーやコピーライターのみなさんと各団体のスタッフがチームを組み、それぞれの団体のオリジナルバナーを作成しました。
「食」の問題を解決するために活動しているという共通点はあるものの、各団体の活動の内容や伝えたいメッセージは様々。加えて、お互いに初めて顔を合わせるチームがほとんどだったため、作成を開始した当初は戸惑うこともあったようです。しかし、「活動についてよりたくさんの方に知ってもらいたい」という各団体の想いと、「他の団体よりもいいものを創りたい」という制作担当のみなさんの想いが重なり合って完成したバナーは、各団体の特色を見事に表現した素敵なデザインに仕上がりました。

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「食」について考え、理解を深めるきっかけに

展示期間中はお昼時の2時間、各団体のスタッフと電通社員のみなさんが交流できる「Meet cafe」スペースをエントランスロビーに設置。メッセージを書いてくださった方には、フェアトレードのコーヒーや紅茶を無料で提供しました。また、「本日のNPO」として、日替わりで各団体のスタッフが活動について紹介したり、アジアやアフリカの手工芸品などを販売したりしました。
集まったメッセージのなかには、「生産者の顔が見えるおいしいコーヒーでした」「おいしい社会貢献はすすんで参加したいです」という感想の他、「普段意識することが少ない食べ物について考えるいい機会になりました」「NGOのことをもっと勉強します」などの声も。
今年、初めて実施されたこの企画。広告制作を通じて、社会に新しい価値の創造や提案をし、広く影響を与えている電通社員のみなさんが、「食」の問題や解決に向けた活動に関心を寄せ、理解を深めるきっかけとなったようです。また、参加団体側にとっても、分かりやすく伝えるノウハウを学ぶことができ、実りの多い企画となりました。

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vol5.
食料問題の解決に貢献するために-国際公務員・NGO職員としてのキャリアパス-

主催:
「世界食料デー」月間2013呼びかけ団体
日時:
10月6日(日)15:00~16:00
場所:
日比谷図書文化館内4Fセミナールーム
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国際協力をより身近なものに感じ、国際協力の現状・必要性についての理解と認識を深めることを目的に開催された「グローバルフェスタJAPAN」。会場内でのイベントの一つとして、「世界食料デー」月間2013呼びかけ団体が、それぞれの活動や仕事内容などについて紹介するミニセミナーを開催しました。(文責:「世界食料デー」月間2013事務局)

「食」に関わるNGOやNPOで働くには?

世界の食料問題の現状や解決に向けた活動にはどのようなものがあるのか、国連機関やNGOで働く人たちはどのようなキャリアを経て今の仕事に就いているのか。学生時代に取り組んだことや、今まで経験してきた仕事の紹介も交えながら、3名が呼びかけ団体を代表して話しました。
最初に登壇したハンガー・フリー・ワールド バングラデシュ支部担当の太田恵理子さんは、「社会を知る力を養えるか」「事業分野への共感が持てるか」など、今まで仕事をする上で大切にしてきたことを紹介。また、NGOで働くには職種ごとにどのような能力や経験が求められるかについて話してくれました。
続いて、セカンドハーベスト・ジャパン フードバンク担当の黒澤剛さんは、自分が「食」に強く興味関心をもつようになったきっかけについて話してくれました。「食べ物を残してはいけない」というしつけが厳しかった子どもの頃や、高校生の時にしていたパン屋でのアルバイト経験など、いままでの人生を振り返りながら紹介してくれました。

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国連職員になるために重要なこと

最後に登壇した国連食糧農業機関(FAO)日本事務所 所長のムブリ・チャールズ・ボリコさんは、FAOローマ本部で人事を担当していた経験をもとに、国連職員として働くにはどのような方法があるのかを話してくれました。応募書類の書き方や提出のタイミングなど、具体的なアドバイスも飛び出したほか、将来、英語で業務を行えるよう、学生のうちに「英語で学ぶ」ことが重要だと強調しました。
会場には、将来、国連機関やNGOで働きたいと考えている大学生を中心に、33名が参加。立ち見が出るほど盛況で、熱心にメモを取る姿もみられました。イベント終了後も各団体のブースに質問に訪れる参加者もいるなど、食料問題を解決するための活動について知り、自分のこれからの将来について考える機会になったようです。

vol4.
アジア・アフリカの大学生と一緒に考える「食」の未来

主催:
ハンガー・フリー・ワールド
日時:
8月27日(火)11:00~14:00
場所:
東京ボランティア・市民活動センター
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栄養士養成課程に在籍する大学生を対象とした今回のワークショップ。南アジア・バングラデシュ、西アフリカ・ベナン、ブルキナファソ、東アフリカ・ウガンダから来日した大学生も含むハンガー・フリー・ワールドのユースメンバーと一緒に、これからの未来の食卓はどのように変わっていくのか、よりよい「食」の未来のために私たちに何ができるのか考えました。(文責:ハンガー・フリー・ワールド)

※「世界食料デー」月間2013のプレイベント第4回として開催しました。

 これからの私たちの食はどうなる?

ワークショプを始める前に、お互いの国についてよく知るため、各国の食文化や食事の様子、それぞれの国が直面している課題について紹介してもらいました。イモや雑穀、食用バナナなど、主食として食べているものは国によってそれぞれ。一方で、野菜などを栽培しているものの食べるためではなく収入を得るために売っている、栄養についての正しい知識を得られないなど、共通の課題についても知ることができました。
その後のワークショップでは、まず、今のままの食べ方を続けると2050年の未来の食はどうなるのか考えました。日本人の参加者からは、「食べ物が畑や海ではなく、工場で生産されるようになるのでは」「肥満や生活習慣病が深刻になるのでは」という声が。また、海外の参加者からは、「今以上に、食べられる食事の量は減ると思う。食べ物があるところにはたくさん集まり、ないところはますます厳しい状況になるのでは」「これから水問題も深刻になると思うので、食料生産にも影響を与えると思う」という発言がありました。

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知ったこと、考えたことをもっと伝えたい

未来の食について、考えを深めれば深めるほど暗い表情になる参加者。次に、理想の食について考えました。ここからは一変して明るい表情を見せ、「生産者の顔が見えるものを食べたい」「添加物などが使われていない安全なものを食べたい」「栄養バランスのとれた手作りのものが食べたい」などの声が。しかし、「やっぱり日本食だけじゃなくていろいろな種類の料理を食べたい」という本音も聞こえてきました。「自分たちだけじゃなくて、世界中の人が理想の食事をできるようになって欲しい」という意見もありました。
最後に、未来の食が少しでも理想の食に近づくよう、自分たちに何ができるのか考えました。日本人の参加者からは、「今日知った食の現状について伝えること、もっと考えることが大切だと思う」という声が多数聞かれた他、海外の参加者からは「国の政策が変わるように働きかけたい」という発言も。栄養士を目指して勉強をしている参加者からは、「これから栄養士として社会に出ていくものの、大学の勉強だけではどうしても得られる知識が限られてしまう。今日のイベントで知った世界の食の現状についても、もっと学んでいきたい」という感想が出されました。
グループを移動しながら、アジア・アフリカ各国の大学生と直接話をすることができた参加者。いろいろな国の食事情について知り、これからの世界の食について考える貴重な機会になったようです。

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vol3.
あふれる食とその裏側-わたしたちの身近でできることって何だろう?

主催:
WE21ジャパン
共催:
アフリカ日本協議会
日時:
2013年8月27日(火) 9:45~12:00
場所:
かながわ県民サポートセンター
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WE21ジャパンでは、10月を世界の貧困について考える期間として、「WEショップ」を中心に、パネル展示や写真展、講座などさまざまなイベントを実施する「貧困なくそうキャンペーン」を行います。今回はキャンペーンに向けた事前学習の機会として、「食」のもつ様々な問題を考える講座を開催しました。(文責:WE21ジャパン インターン中島)

※「世界食料デー」月間2013のプレイベント第3回として開催しました。

地球にやさしい食のためには

今回は、NPO法人コミュニティスクール・まちデザイン理事長、近藤惠津子さんをゲストスピーカーとしてお迎えし、「あふれる食とその裏側~わたしたちの身近でできることって何だろう?~」の題名のもと、WEショップスタッフ他、一般からの参加者など、のべ75名の参加のもと講演をしていただきました。
講演では、参加型のグー、チョキ、パーで示す三択問題のクイズ形式で身近な食品に含まれている輸入品の多さや、その輸入量など、様々なデータ、日本の食に関する問題が出され、参加者の方々はその都度驚いた表情をしていました。輸入品に頼ることで、その国の労働力や土地、水に依存していることを気づかされたとともに、日本が他国の環境を壊していることを教えていただきました。地球にやさしい食のためには、輸入量を減らし、地産地消を心がけることが大切だと近藤さんはおっしゃっていましたが、同時に、今日の日本の農業従事者の減少問題や、海外からのランドラッシュ(土地収奪)の波、そして今後のTPPへの参加によって、地産地消は難しくなってきているともおっしゃっていました。

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食の問題を意識するきっかけに

また、輸入食品に含まれる遺伝子組み換え食品や、生産過程で使用される抗生物質の危険性も教えていただきました。抗生物質は、長年日本では認められてこなかったものが、輸入食品の増加により認められてきている状況にあるようです。規制緩和が進む中、我々消費者の安全な食品へのアクセスは日に日に難しくなっているのだということを学びました。参加者の方々も、食の消費者として、自らの食の環境を改めて見つめ直す良い機会になったのではないでしょうか。
今回のイベントで、食という私たちの身近にある行為の中に隠された様々な問題を、未来の人びとのために、未来の環境のために、どのように考えていくべきなのか、参加者の方々は意識するきっかけになったのではないかと思います。

vol2.
ワークショップ「食事の格差を体験しよう!ハンガーバンケット」

主催:
FAO日本事務所、(特活)オックスファム・ジャパン
日時:
2013年7月30日(火)10:00~12:30
場所:
JICA横浜
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「世界には十分な食べ物が生産されているにもかかわらず、8人に1人が飢餓状態にあるという“社会的不公正”を感じ、問題解決に向けてできることを考えて行動に移してもらいたい」という思いから、本企画を開催しました。企画の準備・運営は、国際協力NGOオックスファム・ジャパンにて活動する大学生メンバーが中心となり、当日は43名の方にご参加いただきました。(文責:オックスファム・ジャパン 学生メンバー 鐘ヶ江)

※「世界食料デー」月間2013のプレイベント第2回として開催しました。

世界の食事の格差を疑似体験する「ハンガーバンケット」

「ハンガーバンケット」はオックスファム・アメリカが考案した参加型ワークショップです。世界の人々の経済状況の割合に応じて、高所得・中所得・低所得にくじ引きで分けられた参加者は、同じ空間で、それぞれの所得に応じた食事(今回はお菓子を使用)の量や質、食事の方法の違いを通して、世界の食事の格差を疑似体験します。
実際に食事が始まると、床に座らされわずかなお菓子しか食べられない低所得者チームの参加者を前に、椅子に座って机の上にたくさんのお菓子やジュースを前にしつつも、気まずさから手が伸びない高所得者チームの中学生や引率の方の姿がありました。本来ならば毎日食べているおやつも、その配分や格差が可視化されている環境では、なかなか食べづらいことを強く感じたのではないでしょうか。またわずかなお菓子の一皿を前にうらやましそうな表情を見せた低所得者チームの子どもたち。おそらく日常では味わえない感情を持ち、新しい視点も生まれたのではないかと思います。

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将来につながる体験になれば……

食事終了後は、その場でグループごとに話し合いを行いました。量や質に満足できたか、他の所得層と比べて違いはあったか、食事をしてどんなことを感じたか話し合いました。グループでの話し合いの後は食の問題のみならず、身の周りにあるおかしいと思う「不公正」について考えて解決策を探し、個別の用紙にまとめました。ワークショップの体験を受けて「いっぱいお菓子がある人もいたのに、僕は少ししか食べられなくておかしいと思った」と書いている参加者もいれば、「アメリカと日本の国籍を持っているけれども、大人になったら一つを選ばなければいけないのはなぜ?」との声もありました。
今回のイベントの目標は、食を通して「社会的な不公正」を肌で感じてもらい、後にも印象に残る体験をしてもらうことでした。小学一年生から高校生や保護者、引率の方までと、幅広い年齢層の方にご参加いただきましたが、今回の体験がただの思い出にとどまらず、夏休みの自由研究のテーマや、さらには将来の気づきや行動につながればと願っています。

vol1.
ブルキナファソ 食べることをめぐる諸事情

主催:
緑のサヘル
日時:
2013年7月5日(金)18:30~19:45
場所:
ちよだボランティアセンター
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「食料問題は生活問題として捉える必要がある」ということをテーマに、緑のサヘル代表理事の岡本敏樹が、活動を行っている西アフリカ・ブルキナファソの状況に触れながら説明を行ないました。その内容の一部をご紹介します。(文責:緑のサヘル)

※「世界食料デー」月間2013のプレイベント第1回として開催しました。

生活不安に根ざした食料問題

緑のサヘルは、地域環境の劣化により、穀物収穫量の減少・生活用水の不足・調理用燃料の入手困難など、生活が基盤から脅かされているアフリカ・サヘル地域の住民を支援する活動を続けています。食料問題を考えるときに忘れてはならないのは、「どのようにして食べているのか」ということです。確かに、農業によって「生産」される農産物は食料となります。しかし、食料を確保する手段には、「購入」もあります。生産だけでは不足する穀物や調味料、調理油などは、「食材」として購入されています。また、料理として食べるためには、「調理」が必要です。調理のためには、燃料や水が必要になります。
このように、食べるという視点に立つと、農業だけでなく「現金収入」や「燃料調達」、「日用用水」といった面も考慮しなければならないことに気が付きます。「食べられない」とは、生活のさまざまな局面で不足が生じていることの結果なのです。つまり、生活不安に根ざしているといえるため、生活改善の視点からの取り組みを行なうことが、食料問題の改善につながります。

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人々の生活の視点から考える

ブルキナファソでは総人口の80%は農業に従事しています。緑のサヘルが活動している地域では、家計収入の20~25%は農産物販売から得ています。作物が栽培し易い条件を整えることは、穀物の収穫量の増加になると共に換金性作物の作付けを増やし、現金収入の改善につながります。また、燃焼効率の良い改良カマドの導入・普及は限られた燃料での調理を可能とし、植林地を増やすことは燃料の調達を容易にします。水の確保に困難が生じている理由として、水源不足に 加えて運搬の大変さが挙げられます。井戸建設やポンプの設置が最善ですが、水運搬の負担軽減を目的とした荷車等の支援も効果的です。
「食べることをめぐる諸事情」とは、生活上の諸事情を意味します。食料問題を考えるときには、ブルキナファソに限らず日本も含めて、生活という視点を見失ってはいけないと思います。
このような話を聞いた会社員やNGO関係者などの参加者からは、「最近雨はきちんと降っているのですか?」「綿実油よりもパーム油が好まれるのはなぜですか?」「おかずは何ですか?」といった質問が次々と出されました。テレビや新聞などでもなかなか情報を得る機会のないブルキナファソの実情について、詳しく知る貴重な機会になったようです。