イベントレポート

イベントレポート(2014年)

vol4.
「おいしい」から始める国際協力-西アフリカの食について知り・考える-

主催:
 ハンガー・フリー・ワールド、緑のサヘル
日時:
2014年8月2日(土)11:00~14:00
場所:
ハンガー・フリー・ワールド事務所
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日本ではあまり馴染みのない西アフリカ・ベナンとブルキナファソ。それぞれの国で活動するNGOのスタッフから話を聞いたり、実際に西アフリカの食事を食べたりしながら、西アフリカの食文化や食事情について学びました。(文責:ハンガー・フリー・ワールド)

※「世界食料デー」月間2014のプレイベント第2回として開催しました。

西アフリカの「食」について知ろう

今回のイベントでは、西アフリカ・ベナンとブルキナファソではどのような食材を、どこで買って、どのように調理して食べているのか、まず、それぞれの国で活動するNGOで働く職員がわかりやすく解説。ハンガー・フリー・ワールド ベナン支部担当職員の田村るみは、ベナンの食について話しました。ベナンで一番よく食べられている主食はヤムイモやキャッサバなどのイモ類。日本の杵や臼とよく似た道具でヤムイモをつき、お餅のようにして食べる習慣があることや、キャッサバイモを砕いて乾燥させる加工法などを紹介しました。
緑のサヘル代表理事の岡本敏樹さんからは、ブルキナファソの食について紹介してもらいました。ミレットやソルガム、コメなど主食となる食材の種類は豊富で調理法もいろいろ。しかし、農業で生計を立てている人が多いなか土地の劣化が起こったり、家計に占める食費の割合が高いなか調理に必要な油や燃料の価格が上がったりと、食をとりまく厳しい現状があることも事実。現金収入の向上が解決に向けてのカギになることが話されました。

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西アフリカ「食」と日本の「食」の共通点は?

後半のワークショプでは講師の2人から聞いた話を思い出しながら、日本に住む私たちと西アフリカに住む人たちとの共通点を探りました。「主食としてご飯が食べられていることに驚いた」という意見がとても多く、また、参加者の一人から出された「みんなお腹がすく」という発言には、みなさんは大きく共感。ワークショップの最後には、「みんなで食べる幸せを」という「世界食料デー」月間のテーマをどのように実現したらいいのかを、お皿の形をしたメッセージカードに書き込み、テーブルの写真に貼り付けました。
ワークショップの後はお待ちかねの西アフリカ料理を囲んでの食事会。用意された料理にはどんな食材が使われていて、どんな時に食べるのかなどを講師の2人に解説してもらいながら、お腹いっぱいになるまでおいしくいただきました。初めてアフリカ料理を食べる参加者がほとんどでしたが、どれも「おいしい!」と大好評。話を聞くだけでなく実際に食べてみることで、西アフリカの国々がぐっと近づいた一日でした。

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vol3.
日本の食卓とつながるプロサバンナ事業-経済開発の名の下に壊される農民の暮らし-

主催:
WE21ジャパン
共催:
アフリカ日本協議会
日時:
2014年7月29日(火)10:00~12:30
場所:
かながわ県民センター
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WE21ジャパンでは、10月を世界の食料問題と貧困について考える期間として、「WEショップ」を中心に、パネル展示や写真展、講座などさまざまなイベントを実施する「貧困なくそうキャンペーン」を実施します。今回はキャンペーンに先駆けて、日本の食卓からモザンビークで起きている「食」と「貧困」の問題を考える学習会を、「世界食料デー」月間2014のプレイベント第1回として開催しました。当日はWE21ジャパンのメンバーから食に関わる企業の方々、そして現地モザンビークに滞在していた方等、57名の方にご参加頂きました。(文責:WE21ジャパン)

※「世界食料デー」月間2014のプレイベント第1回として開催しました。

誰のための支援なのか

学習会はWE21ジャパンのメンバーによるクイズからスタートしました。私たちの食卓に欠かせない、味噌・醤油・豆腐などの原料である大豆。実はその自給率が実はわずか8%であり、大半を輸入に頼っていることが共有され、参加者からは驚きの声が上がりました。大豆の主要な輸入先はアメリカ、ブラジル、カナダ。こうした輸入先には遺伝子組み換えの影響があり、まだ影響が及んでいないアフリカのモザンビークにて、大豆を含む大規模な農業開発を行う「プロサバンナ事業」が、日本のODAによって計画されており、現地の農民たちに大きな影響を与えていることが続けて共有されました。

クイズによるアイスブレイクに続いて、渡辺直子さん(特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター南アフリカ事業担当)より、プロサバンナ事業が現地の農家にどのように影響を与えているかについてご報告を受けました。モザンビークは、“プロサバナ”という響きから受けるイメージに反して、森林や湖など豊かな自然環境があり、伝統的な小規模農業が育まれていた地域でした。しかし、昨今は多国籍企業の進出により、「土地収奪」や住民の声を無視した大規模開発が大きな問題となっています。日本や各国の多国籍企業の参入も視野に入れているプロサバンナ事業は、そうした動きを一気に加速させるのでは、と危惧されています。現地の農民たちが望んでいるのは、伝統的な小規模農業への支援であり、そうした声とは正反対の大規模開発の計画に対し、「いったい誰のための支援なのか」という問いかけがなされました。

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一人ひとりの行動が大きな力に

WE21ジャパンには「遺伝子組み換え食品反対運動」に関わったメンバーが多く、そうした方々にとって渡辺さんからのご報告は大きな衝撃だったようです。ご講演を受けて参加者からは、「私たちにできることは何か」という問いかけがなされました。これに対して、講演者である渡辺さんとご共催のアフリカ日本協議会事務局長の斉藤龍一郎さんからは、食べ物の生産地に関心を持つこと、ODAの中身に関心を持つこと、そして一人一人が意見を表明し行動すること、が挙げられました。例えば、外務省とNGOとの定期協議会は一般の方の参加も可能で、そうした場所にどんどん市民が足を運び、ODAの中身をしっかりとチェックしていくことが大きな力になると。講演の最後には、参加者一人ひとりに講演を通じて想ったことを自由に書いてもらい、それを一枚の紙に貼り合わせて、「つぶやきの木」を作りました。その中には感想と合わせて、「もっと現地の状況を学びたい」「ODAの中身をもっとしっかりチェックしていきたい」「今日聞いた現地の状況を人に伝えたい」等、一人ひとりができるアクションも沢山含まれていました。今回の講演会を通じて現地の問題を身近に感じた一人ひとりが、実際にアクションを起こすことで、モザンビークを含めた各地で起きている食料問題解決に向けての一歩になることを期待したいと思います。

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vol2.
「食」を考える!社会科見学ツアー

主催:
「世界食料デー」月間2014ボランティアチーム
日時:
2014年8月22日(金)10:00~17:00
場所:
ハンガー・フリー・ワールド事務所 他
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興味はあっても遠い存在と感じがちなNGO/NPOや国連機関。そこで主に大学生を対象に団体の事務所を訪問してもらう「社会科見学ツアー」を行いました。参加者は学んだことを持ち寄って、「世界食料デー」月間に何ができるのかを一緒に考えました。(文責:「世界食料デー」月間2014ボランティアチーム)

※「世界食料デー」月間2014のプレイベント第4回として開催しました。

NGO/NPOや国連機関への社会科見学スタート!

「世界食料デー」月間2014の呼びかけ団体9団体のうち5団体(アフリカ日本協議会、オックスファム・ジャパン、セカンドハーベスト・ジャパン、緑のサヘル、国連食糧農業機関(FAO)日本事務所)の事務所を実際に訪問できることが醍醐味の今回のイベント。参加者のみなさんには、「世界食料デー」月間の紹介を聞いた後、興味のある1団体へ訪問してもらいました。訪問先でのプログラムは、アフリカ状勢についての専門的な話を聞いたり、炊き出しのボランティア体験をしたりと、団体によって様々。訪問後には「今までNGOは固く難しい活動をしていると思っていたけど、より身近に感じることができた」、「私一人でも参加できることが多くあり、今後は積極的に参加したい」などの感想が聞かれ、参加者のみなさんと訪問した団体との距離が一気に縮まった様子でした。

また、各団体を訪問した後はハンガー・フリー・ワールドの事務所に集まり、来日中のバングラデシュ支部職員のアンジュさんから、バングラデシュの食料事情や、飢餓を終わらせるための活動について伺いました。お話の最後に「飢餓を解決するためには、若いあなたたちの力が必要です」とのエールをいただき、参加者のみなさんは更にやる気に満ち溢れた表情になりました。

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すべての人が食べられないのはなぜ?

次に、世界では十分な量の食料は生産されているになぜ食べられない人たちがいるのか、解決に向けて私たちにできることは何なのかを、ワークショップを通して一緒に考えました。最初のうちは中々意見が出ませんでしたが、普段の食生活を振り返ったり、呼びかけ団体に訪問して気づいたことを話したりする中で、「普段からレストランで食べられない量の食事を注文しないようにしている」、「訪問した団体から食料事情について勉強することも立派な行動だと思う」など、次々と意見が飛び出しました。最後に、「世界食料デー」月間に自分やりたいことを「世界食料デー」月間のマークに模った模造紙に寄せ書きをしました。帰り際には「みなさんの話を聞いて新しい視点を持つことができました」と話す参加者も。今回のイベントが、みなさんの今後の活動への一歩につながったようです。

イベントに参加してくださったみなさん、協力してくれたみなさん、どうもありがとうございました!

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vol1.
食料問題を解決するための1日トレーニングワークショップ

主催:
オックスファム・ジャパン[協力: 国連食糧農業機関(FAO)日本事務所)]
日時:
2014年8月27日 (水) 09:30 ~18:00
場所:
JICA横浜
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なぜ世界には飢餓状態にある人々がいる一方で大量の食べ物が捨てられているのか。この問題解決に向けて私たち一人ひとりは何ができるだろうかを発見してもらいたいという思いから、「食料問題を解決するための1日トレーニングワークショップ」を開催しました。当日は高校生から社会人の方まで42名の方にご参加いただきました。(文責:オックスァム・ジャパン チェンジ・リーダー参加者  鐘ヶ江美沙)

※「世界食料デー」月間2014のプレイベント第5回として開催しました。

世界の食料問題とそれを取り巻く現状

前半は、食料問題解決のために働くお二人から講演を伺いました。オックスファム・ジャパンのアドボカシー担当の森下麻衣子さんからは、世界には十分な食料生産があるにもかかわらず、どうして8人に1人の人々が食べることができないのかを、「気候変動」「土地収奪」「食料価格」という3点からご紹介いただきました。次に国連食糧農業機関(FAO)日本事務所事務所 所長のチャールズ・ボリコさんからは、今年の世界食料デーのテーマである「家族農業」について伺いました。世界の食料生産の70%を占めると言われる「家族農業」の可能性だけでなく、家族が集ってひとつの畑を耕すことで家族の絆が強まったというご自身の経験も伺いました。また、お二人の講演から、日頃食べ物は必要な分だけ買う・食材を無駄にせず調理するといった個人の選択が食料問題解決には重要であることも学びました。

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「ハンガーバンケット」で世界の食事における格差を疑似体験

後半は、世界の食事の格差を疑似体験する「ハンガーバンケット」を行いました。「ハンガーバンケット」では、世界の人々の経済状況の割合に応じて、高所得・中所得・低所得にくじ引きで分けられた参加者は、同じ空間で、それぞれの所得に応じた食事(今回はお菓子を使用)の量や質、食事の方法の違いを通して、世界の食事の格差を疑似体験しました。高所得層に振り分けられた参加者からは「低所得層が目の前にいると、いつもは普通に食べているはずのお菓子ものどを通らなかった」という感想が聞かれました。普段は見えない世界の食料不公正の問題が可視化されたことで、前半の講演で学んだこともより理解できたのではないでしょうか。

最後に、食料問題を解決するために一人ひとりができることを考えました。周りの人を巻き込むための工夫や、イベントを開催できる機会などをグループで話し合った上で、「自分の高校でハンガーケットを開催したい」「『世界食料デー』月間である10月は食べ残しを絶対にしない月にする」「家族の意識を変えるために、冷蔵庫にハンガーマップを貼る」など、様々なアクションプランが発表されました。今回のワークショップが、食料問題の解決に向けての一歩を私たち一人ひとりが踏み出すきっかけになっていればと思います。

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